あがり症の人が治すべき根本的な原因とは?

あがり症の人が治すべき根本的な原因

今回は、あがり症の人が治すべき「根本的な原因」について考えていきたいと思います。

そのためにはまず、「あがり」とは何なのかを理解しておく必要があります。

「あがり」とは、他者からの評価に対する「不安」や「恐怖」のことです。

不安や恐怖を感じることで自意識過剰となり、声が震えたり、顔が赤くなる、などの様々な症状が現れることになります。

脳が不安や恐怖を感じやすいのはどんな時?

それでは、私たちの脳の中では、どのような時に不安や恐怖を感じやすくなるのでしょうか?

それは、「脳にとって初めて経験する情報が入ってきた時」です。

入ってきた情報が、脳にとって未体験のものであったり、よく知らないものであった場合には、不安な感情が湧き起こり、心臓がドキドキし始めます。

たとえば「初対面の人と接するのが苦手」という人が多いのも、未体験のことに脳が不安を感じているからと言えます。

しかし、これは人間に本来備わっている「防衛本能」なので、異常なことでも何でもなく、誰にでも起こり得るごく自然な体の反応です。

あがり症や対人不安になる人は、10代後半から20代が最も多い、というデータがあります。

10代後半から20代には、大学進学や新社会人など、義務教育から離れた初めての経験が増えるからではないでしょうか。

そして、その後は年齢が上がるにしたがって、初めて体験することが少なくなるため、不安を感じることも少なくなっていくと考えられます。

情報がすでに記憶にあるものであれば、これからどんなことが起こるのかイメージや予測がしやすいため、安心感や快感情とともに行動に移しやすくなります。

ところが、初めて体験したり、よくわからない状況の場合、これからどんなことが起こるのかイメージできませんし、予測もできません。

イメージも予測もできないことをやろうとすると、どのように行動すれば良いのかわからないため、不安や恐怖は増し、心臓もドキドキし始めます。

「あがり」は本能、「あがりの症状」は条件反射

さきほどお伝えした通り、「あがる」こと自体は、自己防衛のために起こる「本能」であり、だれにでも起こり得ることです。

しかし、「あがり症」の症状自体は、何度も繰り返されることにより「条件反射」になっていきます。

たとえば、緊張して声を震わせながら人前で話し、さらに話し終わった後にも自己嫌悪を感じて不快な気分になったとします。

こういった経験を何度も繰り返すことで、脳には「人前で話す=不快」という記憶が深く刻み込まれます。

そのため、同じような場面に出くわすと、「条件反射」として声が震えたり、頭が真っ白になるなどのあがり症の症状が現れるのです。

さきほど「脳はすでに体験したことであれば安心感を感じやすい」と書きましたが、これはそのままあがり症の人に当てはまるわけではありません。

「体験したことであれば安心感を感じやすい」のならば、「場数を踏めば踏むほど不安は軽減する」はずですが、実際にはそうでない人もたくさんいます。

それは、先ほどお伝えした通り、あがり症の人の場合は、脳が「不快」と感じる状況を繰り返し経験することで、「人前で話す=不快」として認識され、条件反射的に症状が現れてしまうからです。

もちろん、「人前で話す=楽しい」と認識できている人であれば、場数を踏むごとに不安は軽くなっていきます。

では、人前で話すことを「不快」と感じる人と「楽しい」と感じる人の違いは何なのでしょうか。

両者の違いを、「ドキドキ」と「ワクワク」を例にして説明してみましょう。

「ドキドキ」と「ワクワク」の違いとは?

ここでは、

「ドキドキ」=緊張して心臓が激しく鼓動している状態
「ワクワク」=緊張より楽しみが上回っている状態

と考えてください。

実は、脳にとっては「ドキドキ」も「ワクワク」も、どちらも単に「心拍数が早くなっただけ」という同じ現象に過ぎません。

現象が同じなら、違いは一体何なのでしょうか?

その違いとは、私たちの「解釈」です。

人前で話すことが苦手な人が心臓のドキドキを感じると、不安や恐怖の感情が湧きおこります。

話し終えた後にも自己嫌悪感や自己否定感しか残らないため、その出来事を「不快」と認識します。

これでは「ドキドキ」は不快感を伴う「ドキドキ」のままです。

ところが、人前で話すのが楽しい人は、心臓のドキドキを「楽しみ」と感じます。

話し終わった後も、「うまくできた。楽しかった。」という好感情が湧いてくるため、その出来事を「快」と認識します。

この場合、「ドキドキ」は快感情を伴う「ワクワク」として感じられます。

このように、不安を感じるかどうかは、その人の「解釈」によって大きく変わります。

ここに、あがり症の人の根本的な原因が隠されています。

あがり症の人が治すべき根本的な原因とは

不安を感じるかどうかは、本人の「解釈」の問題。

つまり、あがり症の人が治すべき根本的な原因とは、「自分や物事のマイナス面ばかり注目してしまう」という「解釈のあり方=認知(物事の捉え方・考え方)」にあります。

  • 原因は他にあるかもしれないのに、すぐに自分を責めてしまう
  • ちょっとした失敗を思い出してはクヨクヨと考え、自己嫌悪を繰り返してしまう

このように、自分を責めて自己嫌悪や自己否定を繰り返せば繰り返すほど、マイナスの思考・行動パターンがあなたの中に定着していきます。

こうなってしまうと、たとえ結果がうまくいったとしても、不安な気持ちは決して消えることはありません。

それどころかあがりの症状はますます悪化していきます。

不安や恐怖は、認知や解釈によって感じ方を大きく変えることができます。

そのためには、あがり症の人に共通する考え方や物事の捉え方を変える努力が必要です。

しかし、考え方や捉え方は、私たちの潜在意識に深く刻み込まれてしまっているために、正しい方法を知らなければ、改善していくことができません。

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