話し方教室の口コミ~受講料8万円の効果は?
あがり症のための話し方教室体験談
以前、私があがり症や人とのコミュニケーションに悩んでいた時、話し方教室に行ったことがあります。
平日は残業が多くて通えないため、土日のどちらかに行けるところを選びました。
しかし、そもそも自宅の近くに話し方教室がなかったので、最終的に電車で1時間ほどの教室に決めました。
受講料は、1回2時間の10回コースで8万円ほどでした。
申し込んでから1回目の授業が始まる日まで、不安でずっと緊張していました。
当日まで何もしていないと不安ばかりが募るので、とりあえず自己紹介は確実にさせられるだろうから、自己紹介で話すことを紙に書き出して、毎日自己紹介の練習をしていました。
それでも不安は消えずに、当日を迎えます。
話し方教室の場所がわからない!
汚い話ですが、当時の私は緊張がひどくなるとお腹が痛くなり、トイレに駆け込むことが頻繁にありました。(始まりは小学校低学年のころです)
電車に乗っている時も、お腹が痛くなることがしょっちゅうあり、そんな時は途中で電車を降りて、駅のトイレに駆け込んでいました。
ですので、大事な打ち合わせがある日など、絶対に遅れてはいけない日には、かなり時間に余裕を持って出かけていました。
この時も、授業が始まる1時間前には教室に到着できるように、電車の乗り換えや出発・到着時刻を「Yahoo!路線」で前日までにあらかじめ調べ上げ、話し方教室までの地図をプリントしておきました。
講義の時間は、土曜日の午後1時から3時まで。
朝起きてから、「やっぱり今日は行くのやめようか…」と何度も思いましたが、時間も迫ってきてしまい、少しパニック気味になりながら、10時50分ごろ家を出て行きました。
トイレに行きたくなると困るので、朝から何も食べていませんし、当然お昼も食べるつもりはありません。
それでも電車の中では、何度かトイレに行きたくなりましたが、なんとか話し方教室の最寄り駅まで我慢して、そこでトイレに行きました。
トイレに行って少し落ち着き、地図を見ながら話し方教室に向かいます。
しかし、初めての土地だったこともあり、なかなか目当てのビルが見つかりません。
周囲の人に聞ければいいのですが、人に道を尋ねることにも気後れしてしまい、もう一度駅まで戻ったり、同じ所をぐるぐるまわったりして時間が過ぎていきました。
なかなか見つからず、かなり焦っていたため、またお腹が痛くなりました。
近くのマクドナルドに入ってトイレを借りようと思ったのですが、すでに誰かが入っています。
なかなか出てこないので駅まで走って行き、駅ビルのトイレに駆け込みましたが、また人が入っていました。
もう限界が近づいていたので、駅のトイレを使おうと思い、入場券を買ってもう一度駅に入りました。
嬉しいことに一つだけトイレが空いていたのでそこに入り、用を足してようやく落ち着くことができました。
自己紹介までの地獄の待ち時間
話し方教室の場所ですが、入り口がわかりづらかったため見つけられなかったのですが、結局、何度も通り過ぎていたビルの中に、話し方教室がありました。
そんな状態でしたので、教室にたどり着くまでに、精神的にかなり疲れてしまいました。
トイレと教室探しで時間を無駄にしてしまいましたが、教室に着いた時はまだ開始30分前だったので、教室には先生一人しかいませんでした。
「どこに座ってもいいですよ。なるべく前の方からお座りください。」
そう言われても、前の方の席に座ると緊張しすぎてしまうのと、いつでもトイレに行けるように、出入り口に近い一番後ろの席に座り、緊張しながら授業が始まるのを待ちました。
開始20分前ぐらいになると、他の生徒さんがポツポツと入り始めました。
出入り口に近いので、生徒が横を通り過ぎるたびに、「会釈でもした方がいいのだろうか…」などと余計なことに神経をすり減らし、始まるまでに一人で勝手に疲れていました。
周りから見たら、かなり挙動不審に映っていたかもしれません。
生徒の人数は30人ほどで、男女の比率は8:2ぐらい。ほとんどが男性でした。
まずは、講師の方から少しお話があり、そのあと、発声・発音の練習、早口言葉などの滑舌の練習など、声を出しやすくする練習を一通りやりました。
次に、いよいよ自己紹介です。
前列に座っている人から順番に前に出て自己紹介をしていきます。
私は一番後ろに座っていたので、自己紹介は最後になりました。
一番目はもちろんイヤなのですが、最後は最後で順番が来るまでずっと緊張し続けなければならず、待っている間は地獄でした。
緊張が高まり、他の人が自己紹介をしている間に、2回ほど教室を抜け出して、またトイレに行きました。
「他の人が自己紹介している時に何度も抜け出すなんて、失礼だと思われていないだろうか…」「トイレに行くほど緊張している可哀想なヤツと思われていないだろうか…」
そんな余計なことばかり考えてしまい、どんどん自分で自分を追い詰め、緊張はますます高まっていきます。
自己紹介での失態
ようやく私の番になり、前に出て行きました。
なんだか自分の体が自分のものではないような上ずった感覚で、手足もぎこちないのが自分でもわかります。
意を決して話しはじめると、いつもの通り声が震えてしまったため、「こんな自分はどんな風に見られているのか」と考えると、人目が異常に気になり始めました。
何度も家で練習していた自己紹介ですが、結局前に出たら何を話せばいいのかわからなくなってしまい、最後の手段として用意しておいた原稿を取り出して、そのまま読み上げるという失態を演じてしまいました。
おそらく自己紹介で原稿を見ながら話した人は私だけだったと思います。
原稿を震える声で読み上げ、席に戻りましたが、後の時間はずっと失態を演じてしまった情けない自分を責めてばかりで、講義の内容もほとんど頭に入ってきませんでした。
また、時々先生がランダムに生徒に質問するのですが、いつ指されるかという不安で、授業中もずっと緊張し続けでした。
幸い、指されていたのは前の方の生徒ばかりだったので、その点は後ろに座っていて良かったです。
授業が終わると、恥ずかしさのあまりすぐに教室を出て、再びトイレに駆け込みました。
他の生徒さん達と一緒にエレベーターに乗るのは、気まずさに耐えられそうもありません。それは絶対に避けたかったので、20分ぐらいトイレにこもり続けていました。ここまでくると、もうほとんど病気ですよね。
トイレから恐る恐る出てみると、もう生徒は誰もおらず、エレベーターでも誰にも会わずにビルの外へ出ることができました。
1回8万円の話し方教室で得られた効果は?
その後は、何日も話し方教室での失態を思い出しては後悔を繰り返し、時には吐き気を催したり、憂鬱な気分にさいなまれたりしていました。
すでに10回分の授業料8万円は支払っていたのですが、2回目以降、通える自信がまったくなかったため、そのまま行くのを止めてしまいました。
自分のせいとは言え、1回で約8万円もの大金を投じて、わざわざ自信を無くしにいったようなものでした。
あがり症の人が知っておくべき本当の口コミ
今なら、この時の体験を笑って人に話したりもできますが、当時はしばらくの間、本当に気持ちが悪くなるほど落ち込んでいました。
しかし、無理やり頑張って通い続けていたら、症状はもっとひどいことになっていたと思います。
1回目で行かなくなったことは、今思うと却って良かったと思っています。
あの一回目の授業の時、他の生徒さん達は結構笑顔を交えながら、比較的流暢に話せているように感じました。
「この人たちは本当にあがり症なのか?」
「あんたたちのように普通に話せる人はここに来るべきではない!」
他の人たちを見て、そんな怒りすら感じていた覚えがあります。
しかし、それもそのはずで、この時の生徒さんはビジネスマンが多く、「プレゼンが上手くなりたい」など、もともと人とのコミュニケーションにそれほど問題がない人達が多かったようなのです。
こういった人たちのように、メンタル面にはそれほど問題はなく、いわゆる話し方のスキルのみを学びに行くのであれば、話し方教室に行くのは間違いではないと思います。
実際に、授業内容も話し方のスキル中心で、場数を踏ませることに重点を置いていると感じました。
しかし、私のように
- 他の人と比較して劣等感を感じやすい
- 当日までの不安が強くて行くのに抵抗がある
- 話終わった後に何日も後悔の念に苛まれる
などの、メンタル面に問題がある人は、話し方教室には向いていないと感じています。
そういう人たちは、まず適切な方法でトレーニングを行ない、メンタル面を改善することが先決だと考えます。
そうしないと、せっかく話し方教室に通っても成果が出ないどころか、私のように大金を払ったにもかかわらず、却って悪化してしまうという笑うに笑えない事態に陥ってしまいます。
「あがり症『場数を踏む』では克服できない3つの理由」の記事でも話しましたが、メンタル面を改善してから場数を踏まないと、せっかくの努力が却って強いトラウマになってしまいます。
「努力しても無駄」という経験を繰り返してしまうと、無意識のうちに、努力をすることに嫌悪感を抱くようになり、人前で話すことを避けるクセがついてしまいます。
私と同じような傾向がある人は、まずは自宅などの緊張しない場所で、メンタル面を改善することをお勧めします。
このブログでは、今までの私の体験を踏まえて「メンタル改善→スキル習得」という流れを重視しています。
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