社交不安障害(SAD)10の症状をチェック

電話恐怖

前回は社交不安障害(SAD)の特徴や見分け方、2つのタイプなど概要的なことについてお話しました。

そもそもあがり症というのは、たとえば人前で話すとき「ある時は全く緊張しないのに、ある時は極度に緊張する」なんてことはありません。

ずっと症状は現れますので、あがり症を病気だとは思いにくいのです。

ほとんどの人が、「自分の性格が弱いから…」など、性格や個性だと思ってあきらめていることが多いのです。あなたもそうではありませんか?

しかし、社交不安障害の正しい知識を知って、正しい改善策をおこなえば、あがりの症状はコントロールできるようになってきます。

そのために、当ブログでは参考になるあがり症克服教材を多数レビューしています。ぜひ参考にしてみてください。

それでは今回は、社交不安障害の症状について詳しく見ていきたいと思います。

あなたに当てはまる症状があれば、社交不安障害の可能性が高いと考えられます。判断基準の参考にしてみてください。

人前で話すのが怖い【スピーチ恐怖】

人前で発表するのを恐れるのがスピーチ恐怖です。これは社交不安障害の患者さんの中で、最もよく見られる症状です。

人前で話をしようとすると、呼吸がしづらくなったり、声や手足の震えが止まらなくなったりします。

頭の中が真っ白になり、何を話せばよいかわからなくなる。額からイヤな汗が出てきて、顔が真っ赤になるなんてこともあります。

こういった失敗を体験してしまうと、「また同じ失敗を繰り返してしまうのではないか」と不安になり、人前で話すことを避けるようになってしまいます。

そのあまり、会社や学校に行くことすら難しくなってしまいます。

人と接するのが苦痛【対人緊張】

ムラ社会のなかで発展してきた日本では、他の国の人々よりも他人の目や評価を気にする傾向が多いです。

初めて会う人が多い集まりや、自分より地位や年齢が高い人に会う場合には、特に不安や緊張が高まりますよね。

社交不安障害の人は、特に「自分をよく見せたい」とか「失敗してはいけない」という気持ちが強くなりすぎてしまいます。

そのため、心臓がバクバクしたり、手の震えや赤面などの症状が現れてしまいます。

結果として、ちょっとした集まりなどにすら参加するのが苦痛に思え、日常生活に支障をきたすようになってしまいます。

他人の目が怖くてたまらない【視線恐怖】

何か悪いことをしている時、たとえば禁煙場所だとわかっているのにタバコを吸っている場合などには、他人の目が気になったりするのは理解できますよね。

しかし、自分が特に悪いことをしたわけでも、何か失敗をしたわけでもないのに、他人の視線に不安や恐怖を感じてしまうのが視線恐怖です。

周囲に人がいるだけでも不安が高まってしまうため、電車に乗ったり、街なかを歩くことにも困難を覚えることがあります。

顔が赤くなる、汗をかく【赤面恐怖、発汗恐怖】

緊張する場面で顔が赤くなったり、汗が出てくることは、実は人間のカラダの機能としてはいたって正常です。

人間の体は、本能的に身の危険を感じた時、逃げるか戦うかをとっさに判断しようとします。

そのときに、体をすばやく動かすために交感神経が活発に働き、赤面や発汗などの症状が現れます。

現代では、緊張や不安を感じる場面で命の危険にさらされるわけではありませんが、カラダの中では同じことが起こってしまいます。

このように、赤面や発汗は体の正常な働きと言えるのですが、これを恥ずかしいと感じて意識しすぎてしまうのが社交不安障害の方の特徴です。

意識すればするほど症状はコントロール不能になり、苦手な場面を避けるようになってしまいます。

人前での食事が苦痛【外食・会食恐怖】

楽しいはずの食事を苦痛に感じてしまう人がいます。

「食べる」という行為は、人間の根源的な欲求の一つです。社会性を保って生きている人間は、もともと根源的な欲求を人前でさらすことに恥ずかしさを覚えます。(たとえばSEX中の姿や寝顔を見られることなど。)

社交不安障害の人たちは、社会的な状況に強い不安を感じやすいので、「食べる」という本能的な行為にも強い恥ずかしさを感じてしまいます。

「食べ方が汚いと思われていないだろうか…」「食事中に何を話したらいいのだろうか…」「食べ物を飲みこむ時の音が相手に聞こえているんじゃないか…」

こんな心配事をかかえていては、食事も苦痛になり、外食を避けるようになってしまうのも無理はありません。

文字を書く手が震えてしまう【書痙(しょけい)】

手が震えて文字が書けなくなることを書痙(しょけい)と言います。

人前で文字を書く場面としては、結婚式やお葬式、宅配便の受け取り時などが挙げられます。

「震えてはいけない」と思えば思うほど手が震え、ひどく読みづらい文字になってしまい、本人はひどく恥ずかしさを覚えます。

そういった経験を避けるために、本来は行くべきである大事な式典にも欠席せざるをえなくなってしまいます。

お茶を出す手が震えてしまう【振戦恐怖】

お客様にお茶をお出しするとき、慣れないうちは緊張することもあるでしょう。しかし、次第に平気になっていくのが普通です。

ところが、「手元を見られているんじゃないか」と意識しすぎてお茶を出す手が震えてしまうのが「振戦恐怖」です。

これは、社交不安障害の症状のなかでも、特に病気だとは意識されにくいものです。そのため、満足にお茶も出せない自分を責めて職を転々とすることもあります。

電話に出るのが怖い【電話恐怖】

電話は相手の顔や表情が見えないため、普通の人でも不安を感じやすいものです。

しかし、電話に出るのに恐怖を感じ、日常生活にも困難を感じるような場合は社交不安障害と言えるでしょう。

電話に出ても会社名や自分の名前すら名乗れない人もいます。また、最初の受け答えは何とかできたとしても、途中から何も話せなくなってしまう人もいます。

他に「話している内容を周囲の人に聞かれている」と意識しすぎて緊張してしまうこともあります。

電話で話すことが苦痛すぎて会社を休んだり、最悪の場合には辞めてしまうこともあります。

お腹が鳴ったらどうしよう【腹鳴恐怖】

シーンと静まり返った会場などで、お腹が「グ~ッ」と鳴るのはたしかに恥ずかしいことです。

しかし、社交不安障害の人は「お腹が鳴ったらどうしよう」と考えただけで強い不安を感じ、平静さを失ってしまいます。

クラシックコンサートや図書館、講演会などの公の場へ出かけることができなくなってしまいます。

公共のトイレに入れない【排尿恐怖】

これは主に男性に見られる症状です。公共のトイレで他人と隣り合ってしまうと用を足せなくなってしまいます。

あまりにも長く便器の前に立っているのも不自然ですし、後ろに人が並んでいたりしたら余計に緊張してしまいます。

結局、用を足せずに出てきてしまう人もいます。

「外出時にトイレに行きたくなったらどうしよう」と考えて、外出自体に不安や恐怖を感じてしまうようになります。

以上、社交不安障害(SAD)の10の症状を見てきました。あなたに当てはまる症状があったでしょうか。

上記の症例では、普通の人でも緊張すると症状が出るものもありますが、それが日常生活に支障をきたしているかどうかがポイントです。

苦手な状況を避けようとして「回避行動」をとったり、「回避したい」と強く思うようであれば、社交不安障害の可能性が高いと言えます。

社交不安障害(SAD)の改善には、心理療法を使っての治療が効果的です。

当ブログでは、心理カウンセラー児島弘樹先生の「あがり症改善プログラム」を推奨しています。

>>あがり症改善プログラム:児島弘樹【評価&効果】

あがり症の体験記事を書いています。
私の失敗体験を、あなたのあがり症改善に役立ててください。

>>【あがり症克服体験談】~治らない原因は何だったのか?

>>「あがり症・吃音克服方法レビュー」のTOPへ

コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ