勝つ人のメンタルコントロールの極意:ハリーヨシダ【評価&効果】
今回のレビュー教材は「勝つ人のメンタル・コントロールの極意」という動画教材です。最高のパフォーマンスを引き出す心理状態、いわゆる「ゾーン」を、「ある方法」を用いて体感するための教材です。
結論から申しますと、B評価(微妙)と判断しました。
なぜそのような評価なのか、以下で詳しくレビューしていきます。
作者・ハリーヨシダとは何者か?
肩書きをたくさんお持ちです。
- 剣道六段錬士
- メンタルトレーナー
- 達人の極意研究家
- 米国NLPプラクティショナー
- 日本メンタルヘルス教会 基礎心理カウンセラー
- 関西学院大学商学部卒
- 一般社団法人 心理セラピー・カウンセリング協会 代表理事
- TOEIC 875点
- 通関士合格者
- JETRO認定貿易アドバイザー
教材の動画を拝見しましたが、見るからにバイタリティーあふれる人という印象を受けました。
ハリーさんは、大学生のころに目標が何も見つからず、世界放浪の旅をします。今の北朝鮮のような状況だったという、当時東西冷戦下のソビエト連邦をシベリア鉄道で横断。人が行かないような所だからこそ、自ら進んで向かったそうです。
ユダヤ人の大量虐殺が行なわれた、ポーランドのアウシュビッツ強制収容所にも行きました。アウシュビッツを生き延びた精神科医・フランクル博士の「ロゴ心理療法」にも大きな影響を受けています。
大学を卒業すると、一部上場企業の商社マンになります。厳しいノルマと成果を求められるため、心が折れないように心理学や禅、剣豪たちの極意などを研究しました。
現在は、今までに体得した極意や真髄の数々を、セミナー等を通して伝えておられます。
メリット
- トップアスリートや成功者達の思考コントロール法が理解できる
- ゾーンに至る「ある方法」の重要さが良く分かる
- 5,400円で行なわれたセミナーの内容を1,980円で自宅で受講できる
おすすめする人
- ゾーンに至る「ある方法」とは何かを知りたい人
- ゾーンに至る「ある方法」がいかに重要かを知りたい人
デメリット
- この教材だけで目的を達成するのは非常に難しい
- 効果を持続的に感じるにはどうすれば良いのか分からない
- 動画の最後で高額な個人セッションへの勧誘がある
おすすめしない人
- この教材を見るだけで、すぐに効果が得られると思っている人
- この教材だけで得たい結果が得られると考えている人
- メンタルと同時にスキルを磨くつもりのない人
教材概要
本編動画(合計:2時間23分23秒)
- 第一話(27分6秒)
- 第二話(29分42秒)
- 第三話(26分22秒)
- 第四話(1時間13秒)
セミナーでお話されている内容を、セミナーに参加しなくても体感しやすいように工夫し、YouTube動画で配信しています。
YouTube動画は、教材を購入するとダウンロードできるPDFファイルにURLが記載されており、そのURLをクリックすると見られるようになっています。(↑上の画像)
ちなみに、このYouTube動画はURLを知っている人のみに限定公開されている動画のため、検索でたどり着くことはできません。
教材詳細
第一話(27分6秒)
「ゾーンとはどのようなものか」「勝負に勝つにはメンタルがいかに重要か」ということを、宮本武蔵や甲子園出場校、マイケルジョーダンなどを例に挙げて解説しています。第一話の最後にゾーンを自分で作り出す体験をします。
第二話(29分42秒)
ハリーヨシダさんとはどのような人なのか、自己紹介から始まり、ゾーンに入るためのワークまでを行ないます。章の後半では、ナポレオンヒルの成功哲学の欠点、成功者に共通するある一つのこと、成功者と禅の関係などについて解説しています。
第三話(26分22秒)
「興奮」と「闘志」。言葉は似ていますが、中身は全く異なります。どちらの状態になってはいけないのかを話してくれます。
合格率0.6%という超難関の剣道八段審査試験。その試合を見ることで、ゾーンの状態とはどういうものなのかを解き明かしていきます。宮本武蔵や柳生新陰流といった死線を何度も潜り抜けてきた剣豪たちの極意についても解説しています。
第四話(1時間13秒)
ゾーンの状態は脳科学的に見てどのような状態なのかを解説します。
他にも以下のようなことが分かります。
- 禅僧と一般人の脳波の違い
- ハリー氏の禅寺での体験
- ゾーンに至るまでの3つのステップ
- 雑念を除去する方法
- 感情をコントロールする方法
- 「不動心」と「平常心」の違い、どちらを目指すべきか
最後に、ハリーヨシダさんが提唱する「メンタル・コンディショニング」という方法についての紹介があります。
メンタル・コンディショニングは5つのステップがあり、この動画教材で教えていることは5つのステップのうちの、1つめのステップにすぎないことがわかります。
しかし、この第一ステップが最も重要で、パソコンに例えればOSのようなものであり、ここをしっかりとマスターしていなければ、どんなアプリケーションを入れてもサクサク動かないと言います。
ちなみに、メンタル・コンディショニングの料金は60分2万円だそうです。
採点 【B評価:50点】
特に悪いというわけでもなく、さりとてお勧めできるほど良いという内容でもなく、非常に微妙な教材でした。
動画を用いることで、セミナーで体験するのと同じような状況を作り出そうとしている姿勢は評価できると思います。
また、ハリーヨシダさん本人にバイタリティーがあり、話も上手で面白いので、動画自体は楽しく見ることができるでしょう。
しかし、実際に誰でも効果を感じられるかどうかは非常に微妙と言わざるを得ません。この動画教材を見ただけで「あがり症が治る」とか、「ここ一番で実力を発揮できるようになる」などは期待しない方が良いでしょう。
総合評価
この教材では、結局、ゾーンに入るための「ある方法」について話しており、その一点に尽きると言っても過言ではありません。
ただ、その方法を皆が体感できるかと言いますと、非常に疑問を感じてしまいます。
あくまでも個人的な憶測にすぎませんが、この動画教材を見て「ゾーンに入る方法をマスターできた」と自信を持って言える人は、購入者の1%にも満たないのではないかと感じます。
ゾーンに至る「ある方法」というのは、巷でもよく耳にする方法です。しかし、皆さんそこまで重要性は感じていないと思います。そういう意味で、「ある方法」がいかに重要なのか、ということを認識するには良い教材なのかなと思います。
ハリーヨシダさんは、この方法を体得できていると思われますが、体得できているからこそ、逆に上手く伝えられていないのではないかな、とも感じました。
ゾーンとは、積み上げられたスキルを発揮するもの
そもそもなのですが、この方法をマスターしたからと言って、基本的な能力がアップするわけではありません。
受験会場で落ち着いた精神状態を保てたとしても、全く勉強していなければ試験に合格することはありません。
テニスの試合で、いつもより球がゆっくりと感じられても、テニスの技術的なトレーニングを積んでいなければ試合に勝つことはできません。
ゾーンというのは、今まで積み上げてきたスキルを、余計なことを考えることなく、本能的に発揮できる状態のことを言います。
つまり、積み上げられたスキルがなければ、そもそも意味をなさないということです。
教材ではゾーンの状態を客観的に判断できない
教材内で紹介している「ある方法」を実践している時に、深いリラックスを感じたり、眠くなったりすることは、多くの人が体験できると思います。
実際に、ゾーンに入っている時の体の状態は、交感神経が優位でありながら、同時に筋肉が弛緩している状態であると考えられます。
心地よい緊張感を感じていると同時に、体には余計な力が入らずに、リラックスしている状態です。
つまり、ゾーンに至るということは、ただ単にリラックスできている状態、というだけでは足りません。
ただ単にリラックスしている状態では、交感神経ではなく、副交感神経が優位に働いています。この状態というのは、パフォーマンスを最大限に発揮するには適していない状態なのです。
しかし、このセミナー動画で体感できる状態が、果たしてゾーンと呼ばれる状態なのか、それともただ単に副交感神経優位のリラックスした状態であるのかは、判別する方法が解説されていません。
おそらく、ほとんどの人が、単なるリラックス状態を感じているに過ぎないと個人的には考えています。
ただ単に副交感神経が優位になっているだけの、眠くなったり、リラックスしている状態では、かえってパフォーマンスが落ちる人もいると思いますので、そのあたりの解説は必要と言えるでしょう。
教材ではゾーンの状態を再現することが非常に困難
また、本当にゾーンの入り口に立てたとしても、その状態にいつでも入れるための方法が、このセミナー動画だけでは理解することができません。
というのも、きちんとゾーンの入り口に立てるような手順を踏めているのか、客観的に判断する基準が何も提示されていないからです。
これでは、いつでもゾーンの入り口に入れるとは言えません。たまたま動画を見て、ゾーンの入り口に入れたとしても、もう一度同じ状態を作り出せるとは限りません。
また「楽しみながらゾーンに入れるようになる」とハリーヨシダさんは言いますが、この方法自体は決して「楽しみながらゾーンに入る」と言える方法ではありません。
さすがに、わずか1,980円のセミナー動画教材に対して、そこまで求めるのは酷なのかもしれません。
ですので、一般の人が軽視してしまいがちな「ある方法」の重要さを認識する程度にとどめるのであれば、この教材を購入する価値はあると思います。
私が「微妙」と判断しているのも、この金額であれば、この程度の内容であっても仕方ない、と判断しているからです。
実際に、宮本武蔵の「五輪の書」に書いてある極意や、柳生新陰流の「真剣白刃取り」の極意など、役に立つ面白い内容もありましたので、興味のある人は見てみると良いかもしれません。
この教材と同じく、メンタル面に特化したものとして、おすすめできる教材は木多崇将さんの「精神的な弱さを改善する方法 フルパッケージ」です。
何をどうすれば良いのか、具体的な行動ステップで提示されているのが大きな特徴です。また、どれぐらの期間実践を続ければ得たい結果を得られるのか、明確に示されていますので、迷わず実践し続けられる内容となっています。
メンタル面のトレーニングは、一人だと「正しい方法を行なえているのか」など不安が多いものですが、6ヶ月間という長期間の回数無制限の無料メールサポートがついているので、疑問点もすぐに解消でき、正しい方法で実践を続けることができます。
あなたの「こうなりたい」を実現してくれる教材と言えるでしょう。
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